物書きを目指して

小説家を目指しています。ノープランから長編ミステリ小説を書き上げる経過をつづるブログです。

謎を作るの難しい

仮に誰かが事故で死ぬことにしよう。男性がいいのか女性がいいのかわからないから、仮に性別不詳の真島さんとしてみよう。真島さんが死んだ。

 

謎解き役の主人公は、俳句の設定は無くなったけど大野優香ちゃんで継続。

 

つまりこの場合に据える問いは、「事故で死んだ真島さんは◯◯だったのか? それとも◯◯だったのか?」というかたちの問いになる。事故死で死んでなお、疑問が残り、その謎をときたい、真実を知りたい、と一般人の優香ちゃんに思わせなくてはいけない。

 

その謎は、優香ちゃんが今後人生を送っていく中で、解かなければ前に進めないような、そんな類のものであるのがいいと思う。モチベーションが大事だからね。

 

ここまで考えてやっぱりどうしてもソロモンの偽証に引っ張られてる自分がいるので、意識してなるべくソロモンから離そうと考えました。まず優香ちゃんの年齢設定を引き上げます。少なくとも大学生以上。

 

大学生以上の女の子か。そういう女性にとって大切なものとして考えられるのは、恋愛、結婚、家族、趣味、仕事などかな。感情移入できることを考えて設定したいけど、難しいなあ。まず彼女にとって重要なものとしてちょっと恋愛を除外しよう。女性主人公で恋愛を主軸にすると、読者のターゲットがぐっと限定される気がする。わたしが書きたいミステリーとは離れる気がする。そうなると……うーん、仕事か、趣味か、家族がいいかな。

 

仕事を大切にする女性はなんとなくステレオタイプな強い女性像が思い浮かぶけど、そういうひとばっかりってわけでもない。時代背景とか考えると、ワークライフバランスとか考えて、余暇の時間を大切にするタイプの女性の方が共感が湧きそうだし、趣味を大切にしている女性にしようかな。

 

仕事はちゃんと定時にあがって、趣味を大事にしている。となると、年齢設定は学生じゃなくて社会人になるよね。恋愛や仕事より、趣味の時間を大切にしている女性を想定すると、定時で仕事を切り上げて、帰る自宅は実家の方がいい気がする。趣味のことを考えると、都会暮らしのほうがよさそう。

実家暮らし、都会暮らし、仕事は定時にあがるタイプ。あれ、なにこれ楽しそう、うらやましくない?   都合が良すぎるのも微妙な気がするけどどうだろう。うーん。難しい。ちょっと設定を崩したほうがいいかなあ。すこし不安定なほうが共感を呼ぶかなあ……。

というか話が逸れているな。

真島さんが死んでいるのだ。

事故で誰かがが死んだことについて、趣味に生きる女の子がなんで謎を解かなきゃいけなくなる?

同じ会社のひと?  同じ趣味のひと?

その謎を解いた暁には何があるの?

そう、結局そこだ。

警察だったらその謎を解くことは仕事だし、探偵もそう。

でも一般人が謎を解くって、その先に何があるというの?

解き明かした結果を、誰かに伝える? どうやって伝える? 何で伝える?

……あ。出版するとか。…………その結果を本にしちゃう?

そうなると、趣味っていうか、仕事化するなあ……、いやそれもありかなぁ。

文章を書く仕事だったらいいのかな。いや別に文章でなくてもいい、漫画家とかでも。

 

あ、ミレニアムっていうミステリー小説が好きなんですけど、あれも、主人公は出版の人だよなぁ。というか、あの作者のかた、亡くなってしまわれたけど、そのあとを引き継いで小説を書いた作家さんもすごい。そのエピソード、なんか、取り入れたいかも。

亡くなった作家さんのあとを引き継いで何かを描く。あれ、これ、何か浮かびそう。

事故で亡くなった漫画家の真島さんのあとを引き継いで。

伊藤計劃さんを受け継いで円城塔さんが書いてたり、栗本薫さんを受け継いで誰かが作品を書いてたりとか、そういうの結構最近あるし、いいかもな。

単に続きを書くのではミステリーにならないかな。いや、でも、有名作家の続きの本をつくるとなったらそれは仕事だから。仕事かー。それは謎を解こうというモチベーション起こるよね。

あ、そうだ。優香ちゃんはそもそも職業作家ではないの。だけど、遺言か何かで、作品の続きは彼女に書くように指示が出てると。彼女はただの作者のファンでしかなくて、でもそんな彼女になぜか、作品の続きを書くように依頼がくる。それ自体がなぜかというミステリーでもあるし、作者のファンであるという情熱が、続きを執筆するための優香ちゃんのモチベーションにもなる。

ど素人の彼女にプロの編集者さんがついて、ひとつの作品を完成させようと奔走するストーリーをメインにもってくればいいかも。お、なんか、いいんじゃない?

ふつうに暮らしてたごくごくふつうの女の子が、亡くなった作家の作品を受け継いで続きを書くことになるとか、面白いかも。

あ、ふつうの小説家より、漫画家だったほうがいいかな。

そうすればアシスタントさんとか出てくる。

アシスタントさんは反発するよね。なんでこんな素人の女の子に書かせるんですか!って。

あれ、でもなんか、ミステリーというより、ただの青春漫画ものになっちゃいそう?

ちゃんと謎を考えないと。

これは謎を作る方法をちゃんと用意しないとダメですね。

まあ、考え始めて数日だ。そんなに一朝一夕にできないのは仕方ない、がんばろう。