謎の設定になやむ〜AかBかというメインの問い
ひとつの作品の中に謎はひとつと決まっていないけど、やっぱりミステリーでは真ん中におおきく主軸となるメインの謎というのがある。フーダニット、ハウダニット、ワイダニット、みたいに5w1h的な要素を軸にして考えるのがいいのかなと思う。
ただ今回の作品に関してわたしが考えているのは、「AかBか」という二択を争うテーマを中心に添えるのが読者にとって面白いのではないかという考えです。
これは宮部さんの「ソロモンの偽証」に影響されているのだけれど、あの作品は「自殺か、殺人か」という問いを中心にもってきていて、そこが明快でいいなあと思ったのです。だからなんらかの事件が発生したとして、その「争点」にポイントを持ってくる。
高畑強姦致傷をベースに考えると「同意があったかなかったか」とか、「起訴されるかされないのか」とか? うーん、少し弱い。俳句のイベントが「中止になるか無事行われるか」だと、作品の傾向的にたぶんハッピーエンド的な後者になりそうだし、謎にならないよねえ。
それに主人公の優香ちゃんの感情がちゃんとここに乗っかってこないといけない。